アニメとレンズと被写界深度｜senzui

情報量が多いのに非常にわかりやすい表現と、素人に分かる範囲で情報を厳選した良文、内容も面白かった。被写界深度のワードに釣られて来てみたらとんでもないお宝を見つけました。

一時期アメリカとかのスポーツ中継で、得点を祝うシーンなんかで広角なのに背景をソフトウェア的にボカすのが流行ってて凄い違和感あった思い出。光学的な「絵」の常識に、脳が引っ張られるとこはあったのかな

『「ゆるキャン△」と「ヤマノススメ」どこが違うのか』みたいな投稿を見かけたけど、前者はカメラ好きが描いた漫画だと感じた。レンズ画角を意識した画面（とくに見開きに顕著）は好感が持てる /『mono』は読んだよ

んー人間の眼もレンズが入ってるので、中距離にピントが合ってるとき近景はボケて見えるよ(例えば中距離を見ながら手前に指を立ててみる)。それに違和感を持つってコメが意外。

虎に翼で、非行少女と対峙する寅子を見つめるカメラが、非行少女の動揺を表現するように手ブレしていて、京アニみたいだと倒錯したことを思ってしまった（被写界深度じゃないけど）

id:cinefuk ヤマノススメのしろ先生はカメラ漫画を描いているのですが…？＞『「ゆるキャン△」と「ヤマノススメ」どこが違うのか』みたいな投稿を見かけた事あるけど、前者はカメラ好きが描いた漫画だと感じた

極端な背景ぼかしがそもそも非現実感を利用して美しく見せる技法だし最近ではgoogleのポートレートのように実写ですら非現実なボケに慣らされてるしで、まぁ今後もどんどん増えてくでしょう

けさ起き抜けに読んだ美術史の論文にも書いてあった。人間がありのままを見て，それを表現するのは不可能。過去の作品なり粉本なり，現在は写真なりの表現をつなぎ合わせてイメージを作る。つまりはブリコラージュ。

倍率色収差再現してる作画もあるよね。リアリティというかオールドレンズ的なエモさが目当てなんだろうけど。

本文と直接関係はない。アニメでレンズ表現を意識的に使いまくったのは押井守監督だろう。彼の劇場作はありとあらゆるレンズ表現が出てくる。魚眼の歪んだシーンをアニメで使ったのは彼だけかも。

Zマップ作ってブラーかけてますよって話

付け加えるなら、被写界深度は焦点距離と錯乱円の関数になるので、フルサイズ1眼の望遠のような大きな撮像面と長い焦点距離の組み合わせが浅い被写界深度表現に好適なので光学シミュもそういう設定を狙うのが定石と

被写界深度の説明良かったな

音楽制作でも昔のアナログ機材の模倣が「良い音」とされたりして面白いなと思う

"教室の手前から奥に向かって徐々に映像がボケています。元の画は平面に描かれた１枚絵です。これはフィルム撮影時代にはできなかった表現"逆あおり撮影はアナログ時代からある手法です（セルアニメではなさげだけど

確かにカメラやるようになってから、この話はちょっと気になってた。アニメという手法でどこまで鮮明にしてどこからぼかすかというところ。いい加減に書いてもバレないではなく、どう描くかの話

なるほど

>カットを構成しているレイアウトと想定した焦点距離が乖離しているなど、そのあたりをぞんざいに扱うとリアリティに影響が　ゲームのDoF設定こうなりがち

あるものとないものを両方描けるんだよ

色収差を表現手法として利用する例もかなり見られる。太陽のゴーストが多角形になっている場合、アニメ内でカメラを使って撮影しているということになる

結局のところカメラであれアニメであれ、被写界深度を利用した奥行き表現が多用されるのは、それが人間の目と同じだから。常に全体にピントが合ってる（パンフォーカスになった）人なんていないからな。

アニメで画面にフレアとかを出すのは視聴者に伝える方法が他に無いからという説明を聞いたことある。今でもたぶん無い

撮影機材の制約から自由なはずのアニメが、被写界深度やフレアのような現象を表現として取り込んでいるのは面白い。音楽でもデジタルでアナログ機材をシミュレートしたり、ノイズや粗さが表現になっている。

ガウスブラーは距離で薄まるけどレンズブラーは薄まらずに放射状に広がるのか。画像の簡単な加工を実装したことあるけど、すべてのピクセルを円状に延ばして重ねればできるかな？

一つの画面で複数のレンズを取り混ぜて使うのは板野一郎さんのテクニックだね。板野サーカスの基礎の一つ https://cgworld.jp/terms/%E6%9D%BF%E9%87%8E%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%B9.html

ヒトの眼も同じ。

「広角ぎみに描かれた広い空間の中央付近に焦点を合わせて手前奥をぼかしてしまう」草

フィルムカメラを使っていた頃、この被写界深度が上手に扱えず往生したものです。

被写界深度やカメラの画角の表現もだけど、暗いシーンでISO上げた時みたいにノイズまで入れてるの見つけた時は、最近はこんなに映像作品を意識してるかと感心した

なるほどわからんだけど、わかりやすかった。アニメだけに関わらず、小手先で演出してみたらよくないことになることあるよね。ごくまれに素人の背伸びや勘違いが奏功するケースもあるし、プロがやってるのが全然わか

被写界深度とかあれこれの表現やらは知識として知っているが、一眼レフカメラを所有したことはない貧民俺。(その後知識を仕入れていないので銀塩カメラ時代で知識が止まっている。)

おもしろい。　　　　↓ヤマノススメとゆるキャン△は、ポートレート好きとスナップ好き、あるいは、標準レンズ使いと広角レンズ使いのちがいとかじゃないかなって思いました

倍率色収差再現してる作画もあるよね。リアリティというかオールドレンズ的なエモさが目当てなんだろうけど。

そういう意味で、アニメに限らずフィルムの粒子のようなノイズを加えるとか（Star Wars アコライトはやり過ぎた）画面周辺あたりに色収差を発生させる（2D のモーショングラフィックでも）とかもよく見るよね

アニメで被写界深度入れるの、局所的にはいい演出だと思う。日本の実写ドラマはほぼパンフォーカス&明るすぎでニュース映像みたいで、ドラマっぽくないと思ってしまう。被写界深度で遠景の光が大きくなるのも好き

俺の宇宙ではこうボケるんだよ

被写界深度を前方後方できちんと深さを変えてる描写は少ないかも

演出意図を持って被写界深度の浅い深いをコントロールできてれば良いんだけど

このこだわりを知りたかった。