株式会社海帆(代表取締役:守田直貴)は3月21日取締役会決議により、株式会社Birdman(7063 東証グロース)との間で国際大会「KAIHAN CUP 2025@Valencia」の運営業務委託契約を締結することを決定した。契約日は3月24日を予定している。
■契約背景
同社が3月14日に発表した新事業「Sea Sail」(海洋レジャー用具・食品飲料小売事業)の一環として、バレンシアで3月22-23日に開催するキックオフイベントの成否が今後の事業展開に直結すると判断。イベント企画・運営のノウハウを持つBirdmanをパートナーに選定した。
■委託内容
1)運営業務:当日の進行管理
2)企画立案:海外チーム選定
3)広告業務:LIVE配信・動画制作
4)商品開発・販促
など多岐にわたる業務を総合委託。参加選手の保護者層をEC会員化し、顧客基盤構築を図る戦略だ。
■懸念材料
Birdmanの財務状況には注意が必要。2024年6月期連結決算では営業利益▲18.4億円、親会社株主帰属利益▲30.3億円の大幅赤字を計上。純資産も▲14.4億円と債務超過状態が継続している。海帆側は「契約金額約8,700万円が2025年3月期連結業績に計上される」としているが、Birdmanの経営安定性が今後の協業に影響を与える可能性も残る。
■ガバナンス対応
Birdmanから3名の取締役を派遣されている海帆は、利害関係者の議決権排除を実施。水谷準一取締役(連絡責任者)は「独立性を担保した適正な手続き」と説明している。
市場関係者は「新事業の具体化で中長期成長期待が高まる一方、提携先の財務リスクが新規参入障壁となり得る」と指摘。今後の事業進捗とBirdmanの業績回復動向が注目される。